コーヒーには大きく２つの栽培品種があります。
アラビカ種とロブスタ種で、それぞれ２：１くらいの市場シェアです。
アラビカ種は、標高４００メートル以上の高地栽培で、花をつけてから実が熟すまで約９ヶ月かかります。カフェイン含有量は、重量の約１％。
高地栽培で繊細なコーヒーで、病気や、害虫また、霜害に加え、多くが機械の入れない急斜面のため、
収穫も簡単ではなく、生産性は決して高い品種とは言えません。
しかしながら、その味わいは、複雑で洗練されており生産地ごとに味わいの特徴が異なり多くのコーヒーフリークたちを魅了しています。
高価な金額で取引され、時には１ポンド（約４５２g）あたり１００米ドル以上の値段がつくことも少なくありません。
ロブスタ種は標高４００メートル以下で栽培されることが多く、花をつけてから実が熟すまで約１１ヶ月かかります。
産地ごとの味わいは出づらく、価格としては比較的安価に取引されます。
カフェイン含有量は、重量の約２％。
ロブスタという名前は、たくましいという意味が含まれていて、病気や害虫に強く安定して栽培しやすいと言われています。
ロブスタ種のほとんどは、ストレートで飲まれることなく加工品（インスタントコーヒー・リキットコーヒー・乳製品を使ったコーヒー飲料等）に使用されます。
なぜなら、ロブスタ種単体では強すぎる苦味も、加工されるとちょうど、心地の良い程度にマイルドになるからです。
ちょうどジャポニカ米と、タイ米のような印象でしょうか。
白ご飯ではジャポニカ米、チャーハンではタイ米のぱらっと感が美味しかったり。
どちらが優れているかではなく、それぞれの特性があり、それが活きる用途があるという感じです。
コーヒー生産地は、赤道を挟んだ北回帰線から、南回帰線の約６０ヶ国で栽培されています。
アラビカ種は高地栽培で、スペシャルティコーヒーの多くは標高１０００メートル以上で栽培されています。
１００メートルごとに0.6℃気温が下がると言われているので、やく６℃以上地上より気温が低く、
赤道直下ですが、常春と言われ年中過ごしやすい温度です。（スマトラ島のトバ湖周辺は避暑地・リゾート地としても有名です）
ですので、昼間は赤道直下の日光が降り注ぎ、夜間はグッと冷え込むのです。
その昼夜の寒暖差によりコーヒーの実は、硬く引き締まります。
例えば、木の年輪って、その名の通り一年に一節増えますよね。
では、どのようなメカニズムで、できているかご存知ですか。
日本では、暖かい春から初夏にかけて、生長が旺盛なときはやわらかくて白い木部を作り、夏以降は、寒くなり時間をかけてゆっくり生育するため、硬くて色の濃い木部を作ります。
そういったイメージで、高地栽培のコーヒーは昼夜を繰り返す度に層を形成し、その一層一層にその土地のフレーバーが閉じ込められています。
さらに、標高が高くなると、その層が密になり、実は固くしまり、
ゆっくりと時間をかけて成熟するので、層の数も増え、複雑で洗練された風味を生み出します。
グアテマラなどの標高でのグレーディングには、ハードビーン、ストリクトリーハードビーンと評価されるのはそういった所からです。
前置きが長くなりました。
今回の、主題
生産地（テロワール）自分の好みのコーヒー豆の種類の選び方【コーヒーの味わいを決める３つのポイント】
に入ります。
ここまでの、話でもわかるように、テロワールの個性の楽しめる、アラビカ種の生産地ごとの味わいの違いです。
三大生産地とその特徴
①ラテンアメリカ
②アジア・太平洋
③アフリカ・アラビア
①ラテンアメリカ
ブラジル、コロンビア・エメラルドマウンテン、ブルーマウンテンなどの生産地が有名です。
ライトからミディアムボディのコク。鮮やかな酸味。
ココアや、ナッツのような風味のあるバランスの良いコーヒーが多く収穫されます。
調和が取れているのでブレンドのベースにもよく使われます。
明るくてライトなコーヒーが好きな方におすすめ。
②アジア・太平洋
マンデリン、トラジャなどインドネシアのコーヒーが有名。（ハワイのコナコーヒーもこちらですが、味わいはラテンアメリカ産に近しい）
なめらかな口当たり。フルボディのしっかりとしたコク。ハーブやスパイス、大地を思わせるような、まさにオリエンタルな味わい。
酸味はほとんどない。
ガツンと強いコーヒーが好きな方はココ！
③アフリカ・アラビア
モカ、キリマンジャロが広く知られている。
個性的な味わいのコーヒーが多く、ワイン、ベリー、香水や花束など、多彩な風味のコーヒーがたくさん取れる。
新しいコーヒーの冒険を始めたい方にぴったりの産地。
簡単ですが、以上です。
三つの要素が重なって初めて味わいが決まります。
残り２つも次回以降お伝えしていきます。
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それでは、今日も良い一日をお過ごしください！
最後まで、読んでいただいてありがとうございます！
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