コーヒーの味を人に伝えることは、難しい。
そう考えている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
グルメ番組ではレポーターが、的確に(噛まなくてもほどけるくらい柔らかい)、または独創的に(某・宝石箱やー)表現しています。
コーヒーはどうでしょう。
コクがある、まろやか、苦い、すっぱい等、ステレオタイプな表現が多く、
しかも、料理と違って絵力は強くありません。
”美味しそう!””飲んでみたい!”ように伝えるのは、
見た目である程度味が想像できる料理と比較すると正直、難しいです。
出先で今、飲んでいるセブンイレブンのコーヒーで、ちょっとチャレンジしてみます。
「受け取ったカップをコーヒーメーカーにセットする。ボタンを押すと、豆を挽く心地よい音がしてくる。目をやると深いブラウンのオイルをまとった粒が7割ほど入っている。すると、挽きたての香ばしく甘い匂いが鼻をくすぐる。
挽き終わってから数秒してから、カップにコーヒーが注ぎ始まった。
期待を膨らまし、唾を飲み込む。そうしているうちに、コーヒーが出来上がってしまった。
立ち上る湯気に、鼻先を近づけると、炒ったナッツのような香ばしさと、チョコレートのような甘いニュアンスがかすかに感じられる。熱いので慎重に口元に運び、一口すする。
柔らかく親しみやすい、ほどよいコク。
わずかに感じられるクリアな酸味がすっきりした味わいと、甘みを引き立てる。
ナッツやココアの風味を感じる。次の一口が欲しくなる。
多くの方に支持されているのを改めて確認させられた。」
長いし、クドい!
しかし、コンビニの100円のコーヒーとは、思えないのではないでしょうか。
僕の表現力というよりかは、セブンイレブンの企業努力がとんでもないからではありますが……。
【コーヒーの味わいを簡単に表現できる4+1つのポイントと、テイスティングの方法】
表現は、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)+感覚です。
味覚=五味(甘味・酸味・塩味・苦味・旨味)で構成されます。
特に嗅覚と味覚が味わいにおける骨格でしょう。
人間のプログラムとして、いくつかの苦味や酸味は避けるべき対象とされています。
腐ったもの、毒のあるもの等、食べられないと判断する生き残るためのプログラミングです。
塩味(ミネラル)はある程度は美味しいと感じますが、過ぎるとネガティブに働くので、生理食塩水と同様の0.9%をさかいに、しょっぱいと感じてゆきます。
甘味はエネルギー源(お米等の炭水化物)、旨味は体をつくるもの(鶏肉等タンパク質)としてポジティブな感覚として捉えられやすい。
前置きが長くなりました。まずはテイスティング方法から紹介します。
【コーヒーのテイスティングの方法4つのステップ】
1.香りをかぐ
2.空気を含んで、すする
3.舌の上、全体に広げる
4.表現する
1.香りをかぐ
コーヒーは熱いうちに香りを楽しみましょう。
味わいの8割を嗅覚が占めているといいます。
風邪をひいて鼻が詰まった時、ご飯が味気なく感じるのもこのためです。
味覚の5味に対して、嗅覚は数百、数千もの香りを嗅ぎ分けることができます。
2.空気を含んで、すする
ステップ3につなげるため。そして、空気を含ませることで鼻から抜ける香りも確認できる。
3.舌の上、全体に広げる
舌には味蕾とよばれる味覚のセンサーがついています。
味蕾は一つの味覚しか捉えられず、しかもある程度まとまって存在しています。
舌先で甘味、舌先の両端で塩味、舌の奥で苦味(コクも)、舌の奥の両端で酸味を感じます。
4.表現する
ここがとても重要です。
味覚は意識して味わうことでしか磨かれません。
表現しようとすることで自然と意識し、味覚が磨かれるのです。
【コーヒーの味わいを簡単に表現できる4+1つのポイント】
1.香り
2.酸味
3.コク
4.風味
+.自分の感覚
1.香り
香りには様々な情報が含まれています。
産地や焙煎の深さなどはその代表的なものです。
フルーツ、花や草木、チョコレート、ナッツ、香辛料、ワインやシロップ等、自身の経験から紐づくものを感じ取ってください・
2.酸味
マリック(リンゴ類)、シトリック(柑橘類)、タータリック(ベリー類)と、
大きく三つのフルーティな酸味と、乳酸(ヨーグルトのような)があります。
酸化等のネガティブな酸もいくつかありますが、ここでは割愛します。
3.コク
舌の奥に残る余韻の質感等の印象です。
水とシロップ、塩ラーメンととんこつラーメン、ぶどうジュースとワイン等、様々な要因で感じられるコクは左右します。
柔らかい、フルボディ、なめらか、程よいなど。
4.風味
1-3の総合的な印象で感じられるものです。
例えば、柑橘系の酸味に軽いコクで、甘みを感じなければレモンのような風味。
程よくコクがあり、甘みがあればオレンジ。
柑橘系の酸味に軽いコクで、甘みを感じず、グリーンな香りがあれば、すだち等々。
+.自分の感覚
香りや味わいからフラッシュバックする自分の思いでとつなぐと面白みが増します。
スラウェシのコーヒーを、おばあちゃん家の納屋の匂いとか、
エチオピアのイエガチェフェの乾燥式のコーヒーを、夕方の金木犀の香りみたいとか。
伝えやすいブランクはありますが、自分らしく自由に表現するのが楽しいし、伝えたい相手もそれを期待しているでしょう。
正解はありません。あなただけのコーヒーの旅を楽しんでくださいね!
もっと知りたい!
ここわかりづらい…
というところがあれば気軽にコメントくださいね!
よければ、ブックマークお願い致します!
それでは、今日も良い一日をお過ごしください!
最後まで、読んでいただいてありがとうございます!
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